臨床検査科(生理検査)
生理検査とは
患者さまに、臨床検査技師などが接して行う検査のことをいいます。
現在、当院で行われている生理検査は、循環器に関するもの(心電図・心エコーなど)、神経系に関するもの(筋電図など)、呼吸器に関するもの(肺活量など)、その他があります。
主な検査内容
心電図検査
◎検査時間:約5分
心電図は、心臓の働きをみるのに重要な検査です。
働きを見るといっても、形をみているのではなく、心筋の興奮の伝わり方を電気的に記録しています。
心臓がリズミカルに規則正しく動いているかどうか(不整脈の診断)や、心筋梗塞・狭心症などで興奮の伝わり方が変化していないかなどをみています。
また、検診時や入院時、手術前にも検査します。
ホルター心電図
◎装着にかかる時間:約20分
通常の心電図検査などではわからない、日常生活中の心電図変化を記録することが出来ます。
日常生活(食事、排尿排便、就寝、労作、喫煙など)により一過性に生じる不整脈や狭心発作、失神発作、胸痛や動悸などの原因を調べるために有用です。
小型の機械を装着して帰り、翌日はずしに来て頂きます。
負荷心電図検査 (予約検査・検査時間:約20分)
運動をすること(動くベルトの上を歩く)で心臓に負荷を与え、心電図の変化を確認する検査です。
この検査は虚血性心疾患の診断や、運動により誘発される不整脈の検出などに有用です。
心エコー検査
◎予約検査、検査時間:約30分
心臓の肥大や拡張、弁膜症、先天性心疾患、心筋梗塞やそれに伴う合併症の診断に有用です。
体に超音波をあて、心臓の大きさや動き、心臓の弁膜の様子、心臓の血液の流れなどを調べます。
呼吸機能検査
◎検査時間:約10分
おもに肺活量や、気道(空気の通り道)の閉塞などを調べます。呼吸器疾患や手術を予定されている方等の、肺の状態把握に有用です。
鼻を閉じ、マウスピースをくわえて口だけで呼吸してもらいます。大きく吸ったり吐いたり、勢いよく吐いたりします。
動脈硬化検査(ABI/PWV)
◎検査時間 約15分
動脈の硬さや足の動脈が詰まる病気になっていないかを調べます。手足の血圧、簡単な心電図・心音を測ります。
誘発筋電図検査
◎予約検査、検査時間:約30~90分
神経伝導速度の検査では、刺激が神経を伝わる速さを測定します。運動神経と知覚神経の検査があり、主に手や足の神経を調べます。手足のしびれ、糖尿病性神経障害などの診断に有用です。
顔面神経の検査では、顔面神経麻痺の程度を左右比べて検査します。これらの検査は、神経に弱い電気刺激を加えて行います。
誘発電位検査(ABR)
◎予約検査、検査時間:約60分
音の刺激によって起こる、脳の反応を調べる検査です。聴覚障害の疾患などの診断に有用です。頭皮上に電極を貼りつけ、ヘッドホンをして安静に寝ているだけです。乳幼児では、お薬などを服用し睡眠してから検査を行います。
睡眠時無呼吸症候群検査
◎予約検査
睡眠中の無呼吸の有無や重症度などを調べます。睡眠中の検査のため、1泊入院が必要となります。
呼気一酸化窒素(NO)濃度検査
◎検査時間:約10分
気道で好酸球による炎症が起きているかどうかがわかります。喘息の程度・症状を反映することから、治療を調節するための指標となります。
呼気一酸化炭素(CO)濃度検査
◎検査時間:約10分
禁煙外来受診者様に測定します。測定当日の体内に取り込まれた一酸化炭素濃度が喫煙状態として反映されます。
頸動脈エコー検査
◎検査時間:約30分
首(頸動脈)に超音波をあて、血管の狭窄や閉塞病疫を調べます。生活習慣病や動脈硬化の進行など診療に際して参考となります。